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人材開発の車窓から~いろんな会社でいろんな研修、出会いと学びそして感動!
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2010年11月01日(月)更新
『リーダー社員錬成講座』第8話 リーダー候補の採用のために
リーダー社員を自社に持つことができるか。それは採用の時から問われております。
リーダー社員は突然変異というよりは、基礎となる資質を持った人が、指導・育成を受けながらなっていくものです。
必要な大きな資質としては、
①感じること、考えることができる人
②伝えて聞いて、共感できて共感させれる人
③燃えることができて、周りを燃やせる人
ズバッとこれら3つを挙げさせてもらいます。
①は、問題を発見し、課題形成し、そして解決を実現する力でもあります。
②は、課題を共有できる・させれるコミュニケーションの力です。
③は、まさに自燃型。やる気にさせる力です。
リーダー候補は、何も偏差値の高い学校出身者でないといけない訳はありません。
自分の頭で考えることができて方向を打ち出せる、人の話を聞くのが上手で、意志を伝えるのが上手な人。そして、その人と一緒に事をすると周りはやる気になっている。ひらたいイメージではこんな感じでしょうか。
ひと言でいうなら、人を動かせる人です。
採用面接では 「あなたはどんなことで、何人ぐらいの人をどれぐらいの真剣さで動いてもらうことができましたか?」なんて問いになるでしょうか。
この話はもうちょっと語らせてもらいますね。
宝塚サラリーマン道場
http://clearmine.exblog.jp
2010年10月27日(水)更新
気をつけよう 契約! 締結より解除のときに人間性が出る。
プロ野球もクライマックスシリーズも終わり、ドラフト会議を控えてストーブリーグに突入しました。選手だけでなく、監督、コーチの人の出入りに関するニュースが報じられるようになって来ました。
こんな時、わたし、気になるんですよねぇ~。
契約を解除された方々のことが。どんな話をされたかすごく気になるんです。
昨年の楽天・野村監督のときもすったもんだありましたが、とかく揉めるのが、この契約解除の場面。あれも、契約期間満了ということでしたのに、双方の言い分が全く噛み合わず、結構なバトルになっていました。
総体的に、来てもらう時には、ニコニコ・丁寧にお願いが多いのですが、去ってもらうときは、打って変って、冷淡モードというのはよく聞くところです。契約を更新してもらえない本人にその責はもちろんあるのですが、恋愛で、別れの時には人間性がよく出ると言われますが、それは、契約ビジネスの世界にも充分に当てはまります。
私も様々な企業さんと契約でお仕事させて頂いておりますが、時間経過後または突然発生する諸事情の変化で、契約継続どころか途中解約といったことになることがあります。
そんな場面で、
誠意を持って事情を説明され、お詫びをされるところ。
わざわざ上層部の方が出向いて頭を下げてお話をされるところ。
反面、
電話でひとこと「これで終わりですので」と言うところ。
こちらから連絡をしたら「まぁ、そういうところです」と言うところ。等々・・・
実に対応はいろいろです。社風なのか、担当者の方の個性かは分かりませんが、
各社違いがあるのは事実です。
この仕事をして10年目、なんだかんだ言っても、誠実な多くのクライアント様に恵まれていることに感謝しています。(たまにBADに遭遇すると痛感します)
最近、4~5年前にお手伝いをしたクライアント様が私を思い出してくれて、再びご依頼の一報をくれるということが続きました。人のご縁とお気遣いの有難さを噛みしめております。
研修&コンサル事業とともに、コミュニティビジネスを展開しております私は、様々なパートナーの方々に契約をお願いする立場でもあります。
人のつながりを大事にできるかどうかが、更に更に問われていると自分では感じています。
「クリアマインさんとお付き合いさせてもらって良かった」と言っていただくために、まだまだ修行です。
2010年10月23日(土)更新
『リーダー社員錬成講座』第7話 教育を過信するな!
のっけからこんなことを言ってしまうと、この連載は成り立たないのではとも思えるのですが、ここをハッキリさせておかないと現実には進まない・・・という今回のお話です。
それは、教育を過信するな!ということ。会社の将来のためにも、リーダー社員を育成していきたいのはやまやまなのですが、どんな社員でもリーダーに育てられる訳ではありません。志縁塾の大谷由里子さんがうまいこと言っています。前に、人存・人財・人罪というのを紹介しましたが、別の切り口です。
人材には次の3つのタイプがある。
自燃型・・・自分でどんどん火を付けて燃やしていける人
可燃型・・・きっかけがあれば燃えられる人
不燃型・・・何をやっても燃えてくれない人
リーダー社員になり得るのは、自燃型と可燃型の2つということです。
何をやってもどうにもならない人というのが、世の中には存在することに注意です。
私は、さらに加えさせていただきますね。ちょっとタバスコかけます。
人材を「石」と見立てれば、磨けば光る原石と、何をやっても磨かないただの石に分かれます。
教育によって能力を開発し、潜在的な可能性を開花させる。そういった素晴らしい部分は確かにあるのですが、どうにもならない対象者も悲しい哉存在するということです。誤解のないようにして欲しいのは、これは人間としてダメだと評価しているのではなく、リーダー社員としての適性の部分においてということです。ただ、リーダー云々の前に、社員としてどうなのよ、ということは問われてしまいますね。
「石」はなんぼ磨いても「石」 これは教育を担うものには金言です。
適性の見極めをしないで、がんがんとスパルタ的に教育の雨を降らせる。これが幾つもの悲劇を生みだしていきます。
それでは、原石と石をどう見分けるのかが気になりますね。こう続けてくると、リーダー社員の育成は、採用からはじまっていることに自ずから気づかされます。見分けのポイントは同時に採用のポイントともなります。
「なんちゅう人間を採用してしまったんだぁ!こりゃ、教育できないよ」これ、教育担当者から採用担当者へ向けられる代表的な怨嗟の声ですが、実は、育成の出発は採用なのです。
次回は採用の注意点をお話しながら、リーダー候補者像をもっと具体化していく予定です。
宝塚サラリーマン道場
http://clearmine.exblog.jp
2010年10月21日(木)更新
至れり尽くせりは人を育てるのか
久々に母校・関大の図書館に行って来ました。既に、2012年卒業予定者の就職活動がはじまっているようです。大学3年生の秋からの就職活動です。1つ上の大学4年生で就職が決まっていない人がたくさんいるのに、もう次の組がスタート。
いやはや、大変であります。
写真は、そんな状況を伝える1枚。驚いてしまいます。ついつい研修講師の目で見て
しまいますが、なんと手厚いプログラムなのか。これだけではなく、他にもいろいろとプログラムがあり、「ほぉ~っ」と感心してしまいました。
これはうちの母校だけでなく、他でも同様のようです。身近な例では、私の子供は、関学大に通っているのですが、ここも手厚い!先日、私ども保護者宛てに、キャリアセンターから支援している内容を記したレターを先日いただきました。大学も経営を問われる時代となり、学生の入り(入学)と出(卒業)のこの2つの部分だけは、成果が大きく問われるそうです。失礼ながらベタな言い方すれば、なんとか学生を掻き集めて、在学中に教育して、就職もちゃんとさせて卒業。これをやれないと学生は集まらないそうです。少子化による環境激変ですね。
とはいえ、ホント、学生さんにとっては、至れり尽くせりです。「ここまでやらんといかんのか」「いや、ここまでやらんとあかんのよ」この2つが、ぐるぐると頭の中を駆け回ります。キメ細かく何でも与えられることに慣れた学生たちが、会社に入って「自分でもよく考える」なんてことを強烈に求められだすと、そりゃビックリしますわな。
ビックリされても企業ではやってもらうしかありません。仕事ですから。
こうして、学校教育のツケは、企業での教育で清算する訳です。
社会に出た時に「新人類」なんて呼ばれていた私たち(1986年卒)なんか、こんなに教えられずに、全て実地で自分で学んだものだったんですけどね。面接で他の学生の堂々とした受け答えに驚いたり、グループ面接で全然しゃべれずに悔しい思いをしたり、そんなことを繰り返しながら、鍛えていったものです。インターネットなんてものもなかったから、分厚い電話帳のような企業情報誌が基本。あとは、OBOG訪ねて、はたまた人事に突撃訪問したりして情報を集めたものです。。。
いかん、いかん、これを続けると古参先輩の文句になってしまいます。「俺たちの時代はなぁ~」これ、失敗し易い指導者の口癖です。注意、注意。
これだけ至れり尽くせりで、学生さんたちが皆うまく行っているのならよいのですが、これでもかなりの苦労をしているというのも事実。若者が希望を持って輝かないと、この国の将来は明るくなりません。
どこまでの至れり尽くせりにするのか、
若手社員の育成については、より丁寧に指導育成プロセスを考えないといけないなと感じました。久々のキャンパスは改めていろいろと勉強をさせてくれます。
頑張れっ!全国の就活生諸君。
君の苦労は必ず将来の君の財産になる。
宝塚サラリーマン道場
http://clearmine.exblog.jp
2010年10月20日(水)更新
『リーダー社員錬成講座』第6話 うちにも坂本龍馬が欲しい
今日はもう1本いっときます。勝手刊と言うのは、書き手にとっては誠にありがたいものです。調子のいいときは連打です!
NHK大河ドラマ「龍馬伝」いよいよお詰めですが、大人気ですね。私は両親が高知出身で、幼少のみぎりのときは里帰りと言えば高知。意識の半分は土佐人のようなものです。土佐弁はネイティブ並みに理解できます。三菱の会社に勤務していたこともありますから、岩崎弥太郎にも親近感があります。余談ですが、うちの両親の若かりし頃には、高知では、龍馬よりも武市半平太の方がよっぽど有名だったそうです。目立たなかった龍馬の業績が発掘されて光が当てられたのは司馬遼太郎さんの偉業ですね。
さてさて、実はこれ、今回の前置きです。不況期になると、どの会社でも龍馬待望論が出るとは、通説でもあるのですが、(その点、今年の大河はタイムリー!もういいか)龍馬をひとつのリーダー像として見立てると気づけるものがあります。
注目したいのは、龍馬が権力者ではなかったということ、一介の脱藩浪人が、薩長同盟、大政奉還という国家の大変革の立役者となったこと。ここです。
これが教えてくれるものは、
誰でもリーダーになれる可能性を持つということです。
リーダーは生まれながらのものとは限らないということでもあります。
リーダーとして必要なこと云々については、あとの話で取り上げるとして、「リーダー社員」という点で見た場合、
「誰のために、何をリードするのか?」
この問いかけは大きな意味を持ちます。極めてシンプルに考えると、「リーダー」とは、「リードする人」。じゃあ、「一体、何をリードするの?」「それは、誰のためにするの」このように因数分解して具体的にできる訳です。裏を返せば、これに応えられない人は、リーダーのようでリーダーでない人となります。
・会社の継続発展のために、何らかの課題達成をリードする人
大まかには、このように表現することができるでしょう。これだけの表現では大き過ぎますので、もう少し現実的な表現を加えますと、
・その課題達成のために、必要な人や組織を動かせる人
こうなります。
「貢献対象」「明確かつ具体的な課題」「動かす」といったことがキーとなって来ます。「動かす」の中には、その気にさせる=モチベーションを上げるということも入って来るでしょう。
会社組織は役割分担の協業組織であることを考えると、社長としてのリーダーシップが必要なのと同じように、部長としてのリーダーシップ、課長としてのリーダーシップが必要です。そして経営陣や管理職ばかりではなく、現場を預かる人々、係長や主任、中堅社員、一般社員にもリーダーシップは必要ということになります。立場立場で必要となるリーダーシップが連鎖結合して全体のリーダーシップが構成されているのです。
おっきいリーダーも必要ですが、ちっちゃいリーダーも沢山必要になるということです。しかるに、それを充足する絶対量が圧倒的に不足している。これが、企業や団体の実情です。
動かされる人も必要ですが、その人の中には、動かされながらも、自分の貢献対象を動かす部分も持っていなければなりません。おっきいリーダーは、ちっちゃいリーダーから育ちます。50歳を身近に感じるようになった私ですが、最近とみに次代を担うちっちゃいリーダーが育っていないという焦りを感じるようになっています。それは、自分の年金が心配だということからではなく(少しはあるとしても・汗)、自分の国が、活力がなくなっていくのが嫌だし、寂しいのです。映画「三丁目の夕日」の時代のような明日の希望を信じられる社会になって欲しいと願いたいのです。
心配するだけでは何も変わらない。変えるのは自分の行動から。なんとかしなきゃ。私も自分ができる範囲(企業団体の人材育成)を一隅でも明るく照らす覚悟で、ちっちゃいリーダーを錬成するお手伝いを精一杯やろうと思っています。
それにしても、幕末ドラマでよくある「国事に奔走する」なんてセリフは現代では、すっかり死語になりましたなぁ。政治家の先生は、国事にどこまで奔走してくれているのだろうか。「この国のリーダー」・・・これも気になりますね。
またまた脱線気味ですね。今回はこの辺で。
次回は、リーダーの資質についての予定です。
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