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2010年11月27日(土)更新

『リーダー社員錬成講座』16 ピンと来る力をつけさせるためには

認識する力を高めるには、ピンと来る力をつけさせること。
とはいえ、どうやってその力をつけさせるか、これが問題です。

答えはいたって簡単でして、体験させて経験を積ませることです。
ただし、経験から何を感じるべきかのガイドは必要です。

ただ単に、「何事も経験やぁ~」で放りだすのはリーダー社員候補を混乱させるだけです。体で感じないと分からないことが人間多いものです。

明治の軍人と昭和の軍人を比べての表現で、上手いこと言うなぁというのに出会ったことがあります。

明治の軍人さん(特に上層部の方々)は、若い時から実戦を積み重ねて、戦というものがどういうものかを肌感覚で知っていたと言います。言うなれば、「塩」の味をしょっぱいと実感で知っていたと。

昭和の軍人さんは、陸軍大学校を代表とした教室教育中心での育成。実戦よりも机上の勉強で学んでいったと。所謂学校秀才型ですね。「塩」の味は、知識としては知っているという感じですね。

日露戦争は、どう終わらすかを最初から考えながら始めた戦争、太平洋戦争は、終着を考えずに始めた戦争とも言われております。明治の指導者たちは、超現実的リアル主義だった訳です。これは、経験からの生きた認識から来ています。バーチャル体験のみでは、現実の不確定で、常時変動する環境には太刀打ちできないのです。

ちょっと横道に逸れましたが、会社のリーダー社員も同じです。「塩」の味を実際に知っている必要があります。

「おかしいなぁ。ビジネススクールではこれで良かったのだけど・・・」なんてことを現場で、頻繁に言われては困りますもんね。

指導育成をする側としては、どのタイミングで、どういう体験をさせるか、体験後に何を理解してもらうのか、これらを総合的に考えた働きかけが必要となるのです。

戦略的で、計画的な体験プログラム~ これが、リーダー社員養成の鍵となります。



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